阿求さんが紅魔館の地下図書館に行ってパチェさんと色々語らうお話。……のはず。
東方界隈が今日までどのような経緯を辿って拡大してきたかについて、色々な人の話と、グラフ化したログデータを元に評論っぽいことをしています。「阿求日記」のような所謂「散文形式」ではなく、秋姉妹合同の時のような純粋な考察に近い形式になっています。内容的にはしたらばの東方幻想板(門板)について知りうる限りをまとめてみたと第6回東方シリーズ人気投票でみる東方界隈の実態を足して発展させた感じです。
お盆真っ盛りの幻想郷。阿求は炎天の下でいつものように香霖堂を訪れるが、香霖堂は何故か異常な冷気に包まれていた。訝しんだ阿求は店主のその訳を尋ねると……?
朝の寒さが未だ衰えを知らぬ春の幻想郷。書物の写本に追われた稗田阿求は、ふと気晴らしに散歩に出る事にした。
町端で偶然出会った花屋の娘 冴月麟と共に里の外を散策しつつ、阿求は、人や妖怪や、あるいは自分自身の変化を思い、幻想郷の未来を想う。
信仰は儚き人のために? ――いやいや、人も妖怪も一緒に親交すれば良いじゃない。[1]
[註.01] 当日看板に書いていた紹介文。
阿求の目を通した、阿求と霖之助の会話からなる小説の形を取った考察本。
幻想郷の冬は厳しく、(里の)外は雪が積もって歩けたものではないが、なぜか今紀一月は雪が少なく出歩ける状態。
そこで阿求は個人的に取引の有る香霖堂に出かける事に。ストーブで暖房の(ガンガンに)効いた部屋で、霖之助の持つ宝剣や、最近起きた異変について語り合っている内に、次なるとんでもない異変が起きる条件が、その最近の異変によって揃ってしまったのでは?!と思い当たる事に。
過去に他作品で見た、阿求の心情を綴った物語や、阿求が当事者として事件に巻き込まれる話とは違って、歴史家・史実家としての阿求の目、阿求の考察を形にした作品。
東方シリーズの原作・著作(求問史記とか香霖堂とか)・資料を基に、忠実に書かれていて、その事が作品の中の阿求らしさをよりそれらしくしていると言えます。考察好きで東方の世界観に想いを馳せたい人にお奨め。[2]
[註.02] 東方二次創作作品を語るスレ 34 >>391 より。丁寧な解説感謝です。
「久樹 アマテル」名義で合同誌に幾つか作品を寄稿しています。Web上で読めるものとしては空想異国読書「デュライ白書407年目の真実」など。
久樹 輝幸