公開日:2001-01-01

更新日:2012-12-14

FFTのイズルート・ジャンプについての考察

  1. イズルート最強説?
  2. 改めて考えてみると…?
  3. 意外な結論
  4. 新説
  5. 参考

イズルート最強説?

FFTは、濃厚なストーリーと同時に、非常に細部まで思慮の行き届いたシステムもまた魅力の一つと言われている。例えば、竜騎士が『ジャンプ』する際、頭上に天井や橋などの障碍物があると「障碍物がありジャンプを実行出来ません」と云ったエラーがでて、跳べないようになっている。うーん。さすが天下のスクウェアだ。

ところが、オーボンヌ修道院地下書庫地下三階にて登場した神殿騎士のイズルート君。なんとこいつ、「ふはは、ラムザ、お前も我々と共に戦え!」などとのたまいながら、あろう事か地下でジャンプなどと云う暴挙に出てきたのである。思わず腰を抜かしたファンも多いと聞くが、実は私も度肝を抜かれた。神殿騎士団は死をも恐れないのか!?

しかし、画面を確認するに、どうもイズルート本人は何事もなかったかのように悠々としている。これはおかしい! あんな速度でジャンプして、天井に頭をぶつけて、平気な人間などいるはずが無い! というかいたら怖い! 親父のヴォルマルフだって裸足で逃げ出すに決まっている

――と、云うわけで、今回はFFT界隈にも広く有名な『イズルート・ジャンプ』が本当に暴挙だったのかを検証して、真実を白日の下にさらしたいと思う。……どうなることやら。

改めて考えてみると…?

ここで改めてイズルートの『ジャンプ』について説明すると、

と云った感じになっている。ジャンプの滞空時間(=CT)はユニットのSpeedに依存するということは、この値を使って考えていけばどうやら答えが出てきそうだ。

イズルートのSpeed値は資料が無いので解らないが、大体13はあっただろうと仮定して話を進める。そこで、単位時間「クロック」の謎より、1クロック=0.75秒とのことから、100÷(13×2)×0.75と計算すると、イズルートのジャンプの滞空時間は約3秒(Speed10の時約3.8秒、Speed15の時約2.5秒)という事になる。……どうやら思ったより短いらしい。5分ぐらい跳んでるような気がしてたんだがなァ……。

次に、ある物体がジャンプして3秒間滞空するために必要な最高点の高さは、空気抵抗を無視した場合、自由落下によって1.5秒後に地面につく高さに等しい。自由落下時におけるの落下距離の公式は重力加速度(g)×時間の二乗(t2)÷2なので、最高点の高度は9.8×1.52÷2≒11mということになる。大体建物3階分ぐらいの高さで、小規模なホールや体育館ぐらいの高さだ。そんな図書館、あるのか?

そう思って色々資料をあさってみると、かの著名な司馬遼太郎記念館の吹き抜けの高さが、丁度11mなのだそうだ。吹き抜けと言えば、オーボンヌ修道院の地下書庫も、階層毎にさらに段差があり、吹き抜けの構造となっている。オーボンヌ修道院地下書庫一階のマップなど、余裕で11m以上はありそうではないか。おおおッ!? イズジャンプはあり得るのである。

意外な結論

イズルートが地下書庫で跳ね回っていたのは、イズルートが馬鹿だったからではない。私たちが先入観に囚われて勝手に騒いでいただけなのだ。イズルート、君の疑惑は払底されたぞ!

……のは良いんだけど、落下の際に生じる衝突エネルギーは、イズ君の体重を55kgで、装備品などの総重量を15kg(普通の竜騎士だと40kgはありそうだが)とした場合、平均約1t……。確かに攻撃力は凄いが、よくもまあ、ああポンポン飛べるものである。やはり神殿騎士団は並の体の人間には務まらないということか。……ああそうか、だから一般人にはなれないのね。きっと想像を絶する苦行をくぐり抜けた者だけが、神に仕える資質を持ち得るのだろう。そう考えれば、テンジェル家ってすげぇんだな

新説

αβγさんが新説を発表なされています。竜騎士のジャンプについて

αβγさんの説は、ジャンプの投射角を85度と仮定して話を進めています。27m……着地速度は秒速23m(時速83km)で、衝突エネルギーは平均1.6tにもなるんだけどなあ。

参考